「兵士たちは金を受け取って、教えられたとおりにした。この話は、今日に至るまでユダヤ人の間に広まっている。」   マタイによる福音書28:15

四つの福音書の中でも、マタイはパレスチナを中心とし、伝統的なユダヤ教文化の中に生きている人たちにキリストの福音を告げるためにこれを著しました。イエスさまこそ約束されたメシアである、と。ですから復活の出来事についても、「この話」すなわち「弟子たちが夜中にやって来て、我々の寝ている間に死体を盗んで行った」と、ユダヤ人の中に流布された風評もあえて記録したのです。
 わたしたちの「今日」ではそんな噂は消えてしまいました。ユダヤ教徒ですらまともに「この話」を信じている人はいません。なぜならば、信じるか信じないかの前に、キリストの復活は歴史的事実だったからです。復活のキリストは、弟子たちにたびたび現れてくださいました。時には数百人が同時にイエスさまにお会いしたのです。復活の主を目の前にしながら疑う者もいました。でも、多くの者は見たからではなく、今も生きておられる方を信じることが出来たのです。事実の前にどのような巧みな作り話も真実にはなり得ないのです。