ローマ1:16-17 最大の迫害者であったサウロは、復活の主によって世界最大の福音宣教者・使徒パウロに新生した。パウロは地中海世界を支配下に置くローマ帝国に宣教に向かった。彼はファリサイ派であって旧約に通じており、ローマ市民権を持ち権力も有していた。それらは普通願っても手に入れられない権威、権力であるが、キリストによって救われて後、それらのものを「糞土、損失、塵芥」のようなものと思っていると告白している(口語、新共同訳、フィリピ3:8)。真の救いの大きさを思い知らされる。

イエス・キリストのこの世における生き様・十字架こそは、まさに「糞土、損失、塵芥」のごとき敗北であった。しかし、弟子たちのみならず、最高法院の議員(ヨハネ12:42)、ローマの百人隊長や兵士たち(マタイ27:54)、そこに「神の子」を、真の命を見たのであった。

その信仰は次代の使徒を生み出し、使徒ステファノは、殉教の最中においてキリストを証し、パウロ(サウロ)に最大の影響を与えたのであった。すべての命を救うために十字架の死、苦盃を飲まれたキリストによって証された永遠の命は、エチオピアの高官の心を捉え、受洗に至らしめた(使徒8:38)。またパウロを獄に捕らえた看守は、大地震によって脱走されたと思い込み自害を決意するも、獄に留まり続けたパウロの信仰的態度によって、看守たちも家族も共にこぞって受洗に至った(使徒16:31)。

真の命、命の光(ヨハネ1:4)は、あまねく世を照らし、国境を越え、民族を越え、すべての人々に届けられる。さらに「敵意という隔ての壁を取り壊して」、二つのものを一つにし、福音を告げ知らせるのである。日韓姉妹教会交流35周年を迎え、共に主を讃美し、主の御救いを宣べ伝えるために祈り合えるとは何という幸い。ここにも「いのちの信仰」が輝いている。ハレルヤ!